本の概要
才能もカリスマ性もなくったって、「リーダー」はできる!
なぜなら、「リーダー」とは「再現性のあるスキル」だからです!!
その「スキル」を、具体的な事例をもとにわかりやすく学び、身につけることができるのが今回紹介する「悩めるリーダーの羅針盤」です。
他のリーダー本にはない特徴として、「ソーシャルメディアを使えるリーダーだけが生き残る」ということで1章まるまるリーダーのSNS(特にフェイスブック)活用について書いてあります。
この辺り、「Facebookバカ 友達を365日たのしませる男の活用術」や「iPadバカ」を出版されている美崎さんだからこその視点ですね!
現代で必要とされるリーダーのスキルを学びたい方はぜひご一読を!!
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必要なのは「カリスマ性」じゃない!「スキル」と「再現性」だ!社長大学・主宰者による、「これから」のリーダー論。
【著者略歴】
美崎 栄一郎
1971年生まれ。大阪府立大学大学院工学研究科を修了後、花王で商品開発のプロジェクトリーダーとして、自社のリソースと他社とのコラボレーションを推進。手がけたプロジェクトはテレビや雑誌、新聞にも取り上げられた。サラリーマン時代から、プライベートで「築地朝食会」「ひみつの学校」「社長大学」などの勉強会や交流会を主催。1000人以上のゆるやかな社外ネットワークづくりが注目され、異業種にも多くの人脈をもっているため「スーパーサラリーマン」と呼ばれた(本データはこの書籍が刊行された当時に掲載されていたものです)
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本書のココがポイント
リーダーシップは再現性があるスキル
リーダーシップは再現性のあるスキルであり、生まれつきリーダーだった人はいません。
ようするに、リーダーシップは仕事をしながら身につけるもので、きちんと教育さえされれば、新しいリーダーとして認められるまでには、誰でも到達できるのです。
「リーダーシップが才能だ」と言われてしまったら、才能のない人にはどうしようもありませんが、「再現性のあるスキル」だとするならば、学んで、実践して、身につけることができるようになります。
リーダーとしての心構えも大切ですが、実践的なスキルを身につけていくことがまず何よりも必要とされるかもしれません。
即決力を鍛える2つのコツ
即決するのが苦手な人もいるでしょう。ですが、即決力は訓練できます。そんなに難しいことではありません。コツは2つあります。
第一にやることは、判断基準を作ることです。
「GO」と「STOP」の判断基準を決めておくだけで、即決できます。(中略)
もう一つの即決のコツは、あらかじめ状況を想定しておくことです。
リーダーという立場上、判断をしなければならない場面が数多くあります。その都度思い悩んでしまうのは、判断基準や状況想定がないからなんですね。だからこそ、この2つを作っておくことで、即決力が高まります。
しかし、この即決するための判断基準や状況想定に対しては、事前によく熟考しておく必要があるそうです。
つまり、即決するための準備が整っているからこそ、判断をしなければならない状況になったときに即断できるんですね。
ソーシャルメディアを使えるリーダーだけが生き残る
いい悪いではなく、人は便利な方にしか流れません。またコミュニケーションは、たくさんの人が使うものが標準として使われるようになるのも必然です。
(中略)
ソーシャルメディアにおいてリーダーは、「フェイスブック」を使うのです。ツイッターやラインはあえてやる必要はありませんが、フェイスブックはやっておくべきコミュニケーション・ツールでしょう。ビジネス上でも、フェイスブックは重要なツールになってきています。
他のリーダー本にはなかなか書いていない「ソーシャルメディア」を活用するリーダーについてです。
リーダーの役割として、社内外のコミュニケーション・情報収集・情報発信は欠かせません。そう考えると、現在最も普及しているインフラを活用できることは必須条件と言えます。
ここでは
- リーダーから部下に友だち申請をするのは無理強いと同じ
- 質問せずに、相手の興味や関心を知ることができる
- フェイスブックで情報をつかむ技術
- 他社や他人の「批判」を書き込むのはリーダー失格
…など、リーダーとしてフェイスブックを活用するための基本について触れられています。
さらにフェイスブックの使い方に興味がある方は、同じく美崎さんの著書「Facebookバカ 友達を365日たのしませる男の活用術」を読まれると、フェイスブックの実践的な活用について学ぶことができます。
ちなみに、ぼくも美崎さんの「美崎栄一郎さん全国講演会ツアー @ 宮崎 【美崎栄一郎のヒットの謎解き〜ヒット商品/サービスには法則がある!〜】」の主催をさせていただいているのですが、こちらの連絡も全てフェイスブックのメッセージやグループ・イベントを使っています。
ぼく自身、仕事の連絡もかなりフェイスブックを使っていますが、お互いにつながっていれば、ビジネス上でもメールや電話を上回る利便性があると感じますね。
歴史上や現代の偉人から学ぶリーダーシップ
また、秀吉の人心掌握術に、「競争させる」というのもありました。
信長の家臣時代に、清洲城の石垣の工事を何班にも分けて同時進行させ、競わせたというエピソードは有名です。彼はきちんと部下たちを評価し、恩賞を与えていくことで、彼自身の人気を保っていたのではないでしょうか。
実際に結果を出してきた人・結果を出している人のやり方や思考は、自分には思いつかなかった気づきをもたらしてくれます。
特に歴史上の偉人が、今よりもずっと不便な世の中で、どのように人と関わり、動かし、成果を挙げてきたのかは、今の世の中だからこそ振り返らなければならないのではないかと感じます。
本書では
歴史上の武将として
- 自分より年配の部下に慕われる ー 伊達政宗
- とにかく健康に配慮 ー 徳川家康
- ヘッドハンティングと人心掌握術 ー 豊臣秀吉
- リーダーとして結束を訴えた3本の矢 ー 毛利元就
日本が誇るリーダーとして
- 組織と個人のベクトルを一致させる ー 長谷部誠
- 翻訳者、宣教師のようなリーダーシップ ー 岩田松雄
- 問題点を認識し、部下の意思を活かす ー 孫正義
- マニュアル化に異論を唱えるリーダー ー 柳井正
- 今いる部下やメンバーを活用して結果を出す方法 ー 落合博満
- 徹底した現場主義と、自己コントロールの両立 ー 新浪剛史
- リーダーとして、次世代を育てることに注力 ー 松下幸之助
各方面で秀でているリーダーの姿を分析して、目指すリーダー像を学ぶことができます。
部下に「大丈夫?」と声をかけても意味はない
たとえば部下が商談に行くときに、どうしようかと迷っている心配事もあるでしょう。ここで、「大丈夫か?」と聞かれても、「いえ、大丈夫ではないです」とは答えづらいわけです。
しかしながら、「心配ごとを確認しておこう」であれば、心配ごとを列挙して確認しておくことが可能です。ここで懸念事項が出てくるということは、部下がきちんと考えているいい傾向ですから、その状況も把握できます。
もちろん、このタイミングで、リーダー自身が部下に対して心配していることも、「この点も、念のために確認しておこう」と示唆できますね。
部下だけに限らず、同僚、家族、友人にもついついかけてしまう言葉「大丈夫?」
しかし、確かにそう声をかけられて「大丈夫じゃありません」とはなかなか言えませんよね。
そんなとき、「心配ごとを確認しておこう」という質問をされれば、状況を分析的に見ることができるようになります。
大丈夫かどうかは、ある意味「気持ち」の話になりがちです。
そうではなく、仕事として考えたとき「やるべきこと」「足りていないこと」をひとつひとつ確認して終わらせていくことで、結果として「気持ち」も大丈夫になる…という流れになるのかもしれません。
これから意識して使いたい質問だと思いました。
まとめ
リーダーになるために必要で実践的な「スキル」が具体的に書いてあり、すぐにでも使える一冊でした。
帯にも書いてあるのですが、
必要なのは「カリスマ性」じゃない!
「スキル」と「再現性」だ!
という言葉は、まさにこれから必要とされるリーダーの資質ではないでしょうか。
「リーダーになるぞ!」と思っているだけでリーダーになれる人はいません。
しかし、「リーダーらしい行動をしている」うちに、気がついたら誰もが認めるリーダーになっているというのが実際のところなのかもしれません。
リーダーとして「行動」するためのヒントが数多く散りばめられていて、今現在リーダーの方から、これからリーダーになる方まで、人をまとめる・動かす立場になる人には、ぜひとも読んでほしい、まさに「悩めるリーダーの羅針盤」となる一冊です!!
【追記】全国講演会ツアーもお見逃しなく!!
なお2015年3月29日開催の「美崎栄一郎さん全国講演会ツアー @ 宮崎 【美崎栄一郎のヒットの謎解き〜ヒット商品/サービスには法則がある!〜】」も受付中ですので、直接美崎さんと会いたい!話を聴きたい!という方は、ぜひお越しください!!
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宮崎県以外の講演会情報は美崎さんのHPよりご確認ください。
2015年 美崎栄一郎 全国ツアー開催 美崎栄一郎公式サイト
1月〜12月にかけて、47都道府県すべてでツアーを開催いたします。 1月分は、すべて日程が決まりました。 決まり次第順次アップしていきます。 …
目次
第1章 今、求められているリーダーの条件とは?
第2章 チームの力をアップするリーダー術
第3章 ソーシャルメディアを使えるリーダーだけが生き残る
第4章 部下に忙しそうに見せないための時間術
第5章 歴史上の武将に学ぶリーダーシップ
第6章 現役のリーダーたちから学ぶこと
第7章 コミュニケーション下手な若者との接し方
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