こんにちは!じゅりんHACK管理人のじゅりんです。
なんでも答えてくれるチャット型AI「ChatGPT」の活躍の場面で多いのが、文章の「要約」です。長文や難解な文章などを要約してもらうことで、全体像が掴みやすくなるため重宝しています。
…が、もっとガッツリした文書を要約したいと思いませんか?
例えば、論文や政府広報の長大なPDFなんかを「ChatGPT」で要約したり、要点を箇条書きでピックアップしたりできたら便利だと思いませんか?
通常の「ChatGPT」ではできなかったこの機能が…なんとできてしまうAIサービスが登場したのです!!
その名も「ChatPDF」!!
この「ChatPDF」を使えば、かなり長大なPDF文書であっても、ChatGPTと同じように、要約したり、要点抽出したりすることができてしまうのです!素晴らしい!!
ということで、実際に使ってみました!
「ChatPDF」の使い方 & 実際に使ってみた!
「ChatPDF」はこちらのサイトからすぐに使用できます。
制限はあるものの無料版であればアカウントもなく使えるのが、手軽でいいですね!
使い方は超カンタン!
- PDFをアップロード
- 「ChatGPT」と同じように、チャットで質問や指示
これだけ!
めちゃくちゃカンタンですね!
試しに文部科学省の発行したPDFを読み込んで、「ChatPDF」を使ってみました。
令和4年版科学技術・イノベーション白書 本文(PDF版):文部科学省
あっという間に読み込まれて、カンタンな概要を表示してくれます。
ちなみに元々のPDFは111ページありました。前知識なしにこれだけのボリュームを読み進めるのはちょっとツラいですが、ある程度概要がわかっていれば見え方も全然変わってきます。
せっかくなので、質問もしてみます。
質問1 情報を箇条書きで書き出して
「サイバー空間とフィジカル空間の融合による新たな価値の創出」とは具体的にどのような取り組みがあるのですか?箇条書きでできるだけたくさん書き出してください。(回答が読みたい方はクリック)
以下は、サイバー空間とフィジカル空間の融合による新たな価値な取り組みの一部です。
- デジタルツインを構築し、それを基にAIを積極的に用いながらフィジカル空間を変化させ、その結果をサイバー空間へ再現することで、常に変化し続けるダイナミックな好循環を生み出す社会へと変革する。
- セキュアなSociety 5.0の実現に向け、IoTシステム・サービス及び中小企業を含む大規模サプライチェーン全体を守ることに活用できる「サイバー・フィジカル・セキュリティ対策基盤」の開発と実証を行い、多様な社会インフラやサービス、幅広いサプライチェーンを有する製造・流通・ビル等の各産業分野への社会実装を推進する。
- IoT技術やAI技術等を活用して、都市や交通システム等のインフラストラクチャーの効率化や省エネルギー化を図る。
- デジタル技術を活用した新たなビジネスモデルの創出や、既存のビジネスモデルの改善を促進する。
- センサーやIoT技術を活用して、農業や漁業等の生産現場における効率化や品質向上を図る。
- デジタル技術を活用して、医療や介護等の分野においても、患者さんや利用者さんの健康管理や生活支援を行うサービスの提供を促進する。
- デジタル技術を活用して、地域社会における課題解決や福祉向上を図る。
- デジタル技術を活用して、教育現場における学習支援や教育改革を促進する。…
全100ページ長にわたるPDFの中から、指定した取り組みについて回答してくれました。これはなかなか便利。「サイバー空間とフィジカル空間の…」なんてわかりにくい言葉でも、具体的な取り組みが見えると少しわかりやすくなります。
自分の興味のある分野が書かれているかを探すのにも役立ちそうですね。
質問2 内容を1000文字程度で簡潔にまとめて
このPDFの内容を1000文字程度で簡潔にまとめてください。(回答が読みたい方はクリック)
このPDFは、日本政府が推進する「Society 5.0」の実現に向けた科学技術・イノベーション政策についての報告書である。報告書では、社会課題解決や経済成長を目指し、科学技術・イノベーションを活用した取り組みが紹介されている。具体的には、人工知能やロボット技術の活用、デジタル化による業務効率化、エネルギー問題への取り組みなどが挙げられている。また、地方創生や農業分野におけるイノベーションなども取り上げられている。さらに、科学技術コミュニケーションの強化や市民参画なども重要視されており、各省庁が様々なアウトリーチ活動を行っていることが報告されている。教育分野でも、知識集約型社会を支える人材育成事業や卓越大学院プログラムなどが紹介されており、高等教育機関の役割も重要視されている。報告書は、日本政府が科学技術・イノベーションを活用して社会課題解決や経済成長を目指す姿勢を示しており、今後も積極的な取り組みが期待される。
報告害では、Society 5.0の実現に向けた政策として、データの活用やAI技術の導入が重要であるとされている。具体的には、データ共有基盤の整備やデータサイエンス人材の育成などが挙げられている。また、ロボット技術やIoT技術を活用したスマートシティの実現も目指されており、自治体や企業が積極的に取り組んでいることが報告されている。
さらに、報告書では、持続可能な社会を目指すためにエネルギー問題への取り組みも重要であるとされている。具体的には、再生可能エネルギーの導入や省エネルギー技術の開発などが挙げられており、日本政府はこれらの取り組みを積極的に支援している。…
PDFアップロード時の最初の要約でもいいんですが、100ページに対してちょっと短すぎると感じたので、改めて少しボリュームを増やした要約をお願いすることに。
まだ少しわかりにくい感じもしますが、それでも100ページ読むよりずっと楽に目を通せます。わかりにくければ、お馴染みの「小学生にもわかるように」という指示をしなおしてもいいですしね。
「ChatPDF」の残念な点
「ChatPDF」を使っていて感じた残念な点がいくつかありました。
よくフリーズする
これはアクセスが殺到しているとしたら仕方がないことでもあるんですが、「ChatPDF」はけっこう頻繁にフリーズしました。こちらが質問しても回答が生成されない状態です。
残念ですが、その場合には「Reset chat」するのが良さそうです。(無料版は記録が残らないので、そこまでのチャット履歴が必要であればコピペでメモ帳やNotionなどに記録しておきましょう)
エンターキーでチャットが送信される
チャット型AIで日本語を使うとよくある話なんですが、「日本語の変換確定のエンターキー」でチャットが送信されてしまいます。これはよくあることなので、今までのチャット型AIならShift+Enterで回避することができました。
ですが、なんと「ChatPDF」ではShift+Enterでもチャットが送信されてしまう!これが最高に不便!文章の途中でチャットが誤送信されてしまうことが多発して、まともに質問ができないことも…
今のところは、メモ帳などで質問文・指示文を作成して、コピペで操作するのが良さそうです。ここは早く直してほしいですね(涙)
「ChatPDF」の無料版・有料版の違い
Free | Plus | |
---|---|---|
Price | $0/mo | $5/mo |
Pages | 120 ページ/PDF | 2,000 ページ/PDF |
Size | 10 MB/PDF | 32 MB/PDF |
PDFs | 3 PDFs/日 | 50 PDFs/日 |
Questions | 50 回/日 | 1,000 回/日 |
無料版だと制限はあります。ですが、制限は1日で解除されるので、研究職など論文をガッツリと扱う方でなければ、十分に使える範囲ではないかと思います。
研究職の方でも5ドル/月は、この手の有料AIとしてはかなり安価だと思うので、十分に元が取れるのではないかと…スタバのコーヒー1杯で世界中のあらゆる論文などをわかりやすく解釈してくれる超優秀な秘書を雇えると思ったら激安なのでは!?
まとめ|「ChatPDF」で、AIがさらに便利に!!
いかがでしたでしょうか?
今回は日本語のPDFを使ってみましたが、「ChatPDF」では海外の論文や資料PDFなんかももちろん扱うことができます。チャットで「日本語で要約して」と頼めば、あっという間に日本語で概要をつかむことも…すごい!
「ChatGPT」単体ではできなかったことが、外部サービスとの連携で次々とできるようになってきました。こんなことができたらいいな〜がどんどん実現していくのが、ほんと見ていてたまらなく興味深いですね!
あなたもぜひ「ChatPDF」使ってみてくださいね!