【書評】「ものの見方検定」は、世界の見方を教えてくれる最高の本だった!

書評

本の概要

いつも面白く、それでいてはっと大切なことに気付かされる本を多数出版されている、ぼくも大ファンの「ひすいこたろう」さん最新刊の紹介です!

「なんかうまくいかない」
「人生なんて楽しくない」

なんて感じてらっしゃる方は、一読されると世界が変わって見えてきますよ♪

Amazonの紹介文より一部抜粋

ひすいこたろうが30冊の執筆を通して追求し続けた
「明るく生きるためのものの見方」を
クイズ形式で楽しく解説します。

・矢沢永吉さんは30億円の借金を背負ったときに、これを●●と思うことにした。
・宮崎駿監督の映画づくり3原則は、「おもしろいこと」「つくるに値すること」
そして「●●●●●●」
・この世で一番運気が上がるアイテムは「●●●」
・過去を変えるたった一つの方法は、●●を変えること。

21問のクイズを解くことで「人生を100倍楽しくする考え方」が身につきます。
あなたは何問解けますか?

人生を退屈にするか、面白くするか。
決めるのは「考え方」です。
たとえ、大ピンチにおいこまれたとしても、
たとえ、犬のウンチをふんだとしても、
たとえ、絶望の底に陥ったとしても、
たとえ、妻が悪妻でも、夫がどうしようもない男でも、
ものの見方次第で、それを面白がれて、その結果として、
行動を変えて、状況を変えることだってできるのです。
(「プロローグ」より)

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本書のポイント

「自分は運がいい」と決める

秋元さんは言います。「エジソンは『成功とは99%の汗と1%の才能である』と言ったようですが、僕の場合は、98%の運と1%の才能と1%の努力じゃないかと思うんですよ」
自分より努力している人は世の中にいっぱいいる。
自分より才能がある人も世の中にいっぱいいる。
だからこそ、大切なのは「運」じゃないかと秋元さんと言うのです。
じゃあどうすれば運が良くなるのか?それは…

「自分は運があると思えばいいだけなんです」

犬のウンコを踏んでも感動できたのは
「自分は運がいい」と秋元さんは決めているからです。

小さな幸せに気づき、自分の心を満たす

「タンポポのように背の低い花は上を向いて咲いてくれるがね。人間と背丈が同じひまわりはこっちを向いて咲いてくれるがね。高いところに咲いとる桜は下を向いて咲いてくれるがね。花はいつも人間に向かって咲いとるでよ。これ以上のありがとうは他にあるがなぁ。天は自分を愛してくれている。まずはこれに気づくことだよね」
和平さんはそう言って「わはははは」と笑ったそうです。

和平さんは、小さな幸せにたくさん気づくことで、いつも自分の心を満たしていたのです。

自分が満たされているから、自然に分け与えようと思う気持ちが出てくる。

人生は映画。悩むからこそ主人公

ディズニー映画のクリエイターたちは、最初に主人公をどこまで不幸にできるかを考えるんだそうです。困難と向き合ってどう成長していくかが、面白さのポイントだからです。
サスペンス映画の巨匠、アルフレッド・ヒッチコックもこんな名言を残しています。

「映画とは、退屈な部分がカットされた人生である」

つまり、人生は映画なんです。
映画では一番悩む役柄が「主人公」といわれます。

孤独を感じたら「役割」を思い出す

僕らは、つながりの中で生きている存在です。
だから、「人間」と書きます。人と人との間(つながり)で生きているのです。そのつながりを再確認させてくれるのが、「自分は必要とされている」という思いです。

「自分は必要とされている」。この感覚が、男性の場合は、誰かの役に立っているという実感を求めることにあらわれ、女性の場合は、大切にされたい、愛されたいという思いにあらわれます。どちらにしろ、人と人とのつながりの中に大きな幸せはあるのです。
孤独とは、そのつながりを感じられない状況です。

そんなときは、「役割」を思い出せばいいんです。

感想

「あなたの人生はいままでツイてましたか?」

本書にも書いてありますが、経営の神様と言われる松下幸之助さんは面接のときに必ずこう質問したそうです。
そして、どんなに優秀だったとしても「ツイてません」と答えた人は採用しなかったそうです。

「ツイてる!」と無条件に言える人は、どんなことにも感謝の気持ちが持てている人。自分の力だけを過信せずに、周囲からの助けがあって、恵まれて、生きているということをわかっている人なんですね。

根拠も何もなくたって「ツイてる!」「運がいい!」って思うことはできます。
そして、そう決めてしまったら「何がツイてるのか?」「なぜ運がいいのか?」を後付けで考えることができるようになります。

「ツイてる!」「運がいい!」
この言葉は、ものごとの捉え方を好転させるためのキーワードなんですね。

ドラマはどん底の後にやってくる

本書で取り上げられている方々の話もそうですし、伝記に登場する偉人の方々もそうですが、順風満帆で何の問題もなく大成した方は、おそらく一人もいません。

死ぬほどの苦しみ・悩み・悲しみを超えたその先に、世紀の大発明や感動の名曲を生み出したりしているわけです。それはまさに映画のような話なんですよね。

逆に何もかもうまくいっている状態では、スゴイものは生み出されないはずです。
そう考えると、まさに逆境は成功の種なんですよね。

「最悪」だからこそ「最高」を生み出すことができる。
自分の人生をどんな映画にしていくか。
これも自分自身の「見方」次第です。

悲劇は、まわりを笑わせる「ネタ」にする

とても興味深い話だったのが、放送作家の鈴木おさむさんの話です。
ご両親が2億円の借金を抱えて、1日200件もの取り立ての電話がかかってくるという機器的な状況。

もうこれはどうにもならないと、ディレクターさんに事情を打ち明けると、こんな一言を言われたそうです。

「来週とりあえず会議に来て、その話、面白くしゃべってみろよ」

で、仕方がないのでとにかくこの辛い話を面白くしゃべってみたところ、大ウケに。
そこで気づいたそうです。
自分にとっては辛い状況でも、他人から見ると面白い話にもなる。

まさにチャップリンの
「人生は近くで見ると悲劇。遠くから見ると喜劇」
なんですよね。

もちろん主観的に自分の感情を味わうことも大切ですが、客観的に第三者的な目線で自分の立ち位置を見てみることも大事なことです。

ぼく自身も過去に自分が引きこもっていた話を講演ですることがありますが、できるだけ楽しく・明るく・笑えるように話をするようにしています。

そうすることで、自分自身がその体験を受け入れやすくなりますし、人からも「こいつ面白いやつだな〜!」って思ってもらえているように感じます。

悲劇ほどオイシイ「ネタ」はないんですね。

具体的なお願いごとが命をつなぐ

小林正観さんの話で、今にも自殺をしそうな方にじゃがいもを一箱渡して「このじゃがいも全部使って、明日の朝までにコロッケを作ってほしい」とお願いをするという節がありました。

結果的にこの方は朝までコロッケを作っているうちに自殺を思い直したそうです。

「コロッケを作って」という具体的なお願いごとを通して、「あなたにも『役割』があるんだよ」ということを思い出させる。これってスゴイ声掛けだと思います。

人と人とのつながりを実感できたとき、人は孤独から戻ってくることができます。
でも、「つながりを感じる」って頭の中で思い描いているだけでは弱いんです。特に孤独に苛まれているときには。

ではどうするかというと、相手のために行動するんです。
それがつながりを強く実感させてくれるんです。

相手に行動を起こす理由がなければ、こっちから与えてあげればいいんです。
それが「お願いごと」なんです。

孤独を癒やすために、「具体的なお願いごと」忘れずにいたいと感じました。

人生を面白くするのは「考え方」!

「おもしろき こともなき世を おもしろく
 すみなすことは心なりけり」

本書のプロローグでも紹介されている高杉晋作の辞世の句。
まさに生きるとは「ものの見方」なんだなと思わされます。

単純に、ぼくらの心が「おもしろい」という見方をしているか、それとも「おもしろくない」という見方をしているか。それがぼくら一人ひとりにとっての世界のあり方を決めているわけですね。

せっかく生まれてきたんですから、生きる時間を「おもしろく」していけた方がいいなぁ…と。そしてそんな考え方のヒントを知ることができたらいいなぁ…と。

まさにそのニーズを満たしてくれるステキな本でした。

どの話も、「そうか!その見方があったか!!」と目からウロコ。

元気がないとき、
行き詰まったとき、
楽しさを感じられないとき、

オススメできる最高の一冊です。

目次

プロローグ「13点のテストの見方」

第1章 天才たちの見方道
――あの人はこんな見方をしていたのか!

●ソクラテス式・悪妻(悪夫)の見方
●秋元康式・運の見方
●大富豪の見方
●「奇跡のリンゴ」の木村さん式・敵の見方

第2章 お金の見方
――お金がドンドンやってくる人の考え方

●鈴木おさむ式・悲劇の見方
●矢沢永吉式・30億円の借金の見方
●宮崎駿式「面倒くさい」の見方
●「金がない」の見方

3章「夢を叶える見方」
――夢がアッサリ叶う人はこう考える!

●夢の見方1 日本チャンピオン編
●夢の見方2 人気絵本作家・のぶみ編
●仕事が行き詰まったときの見方
●運命の見方

第4章 マイナスがプラスに反転する見方
――あ、こんな見方があったのか!

●思い通りにいかないときの見方
●「寂しい」の見方
●空腹の見方
●「もうムリ」不可能の見方

第5章 心がピカーンと晴れわたる人生の見方
――昨日までと人生がガラリと変わる!

●怒りたいときの見方
●ゴミの見方
●ツラい過去の見方
●コンプレックスの見方

ラストメッセージ
●人生の見方

エピローグ

特別付録 ひすいこたろうが選りすぐった、とびっきりの「見方名言」

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