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【書評】自分らしく生きていきたい全ての人に!「嫌われる勇気」を持とう!

   

本の概要

「自由とは他者から嫌われることである」
と帯に大きく書いてある「他者から嫌われるための一冊」…?

いえいえ、違います。
「他者から嫌われることを怖れない」ための一冊です。
2014年の大ベストセラーなので、すでに読まれた方も多いと思います。

アドラー心理学の入門書としての位置づけなので、読みやすくはあるものの…重要なポイントが盛りだくさん(ふせんもいっぱいつけてしまった)なので、同じページ数のビジネス書よりは読むのに時間がかかるかもしれません。

しかし、自分を変えたい!自分らしく生きていきたい!(正しくは「自分を受け入れたい!」)と思われる方にとっては必読書なはず。(ぼく自身はそう感じました。)

なので、今回は本書の中から、特に“自己受容”を中心に書評をしてみました。

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本書は、フロイト、ユングと並び「心理学の三大巨頭」と称される、アルフレッド・アドラーの思想(アドラー心理学)を、「青年と哲人の対話篇」という物語形式を用いてまとめた一冊です。欧米で絶大な支持を誇るアドラー心理学は、「どうすれば人は幸せに生きることができるか」という哲学的な問いに、きわめてシンプルかつ具体的な“答え”を提示します。この世界のひとつの真理とも言うべき、アドラーの思想を知って、あなたのこれからの人生はどう変わるのか?もしくは、なにも変わらないのか…。さあ、青年と共に「扉」の先へと進みましょう―。

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本書のココがポイント

アドラー心理学は「勇気の心理学」

哲人
ライフスタイルを変えようとするとき、われわれは大きな“勇気”を試されます。変わることで生まれる「不安」と、変わらないことでつきまとう「不満」。きっとあなたは後者を選択されたのでしょう。

青年
…いま、また“勇気”という言葉を使われましたね。

哲人
ええ。アドラー心理学は、勇気の心理学です。あなたが不幸なのは、過去や環境のせいではありません。ましてや能力が足りないのでもない。あなたには、ただ“勇気”が足りない。いうなれば、「幸せになる勇気」が足りていないのです。

“選択”するということ。
“勇気”を持つということ。

幸せについて考えるとき、この二つの言葉を避けて通ることは難しいように思います。

「自分はうまくいっていない」
「自分は不幸だ」

と思うことすら、自分自身で選択してしまっているんですね。
自分自身がそこを選択していることを認める勇気がないんですね。

変わらないことを“選択”している自分を知り、受け入れること。
誰のせいにも、環境のせいにもせず、ただ私自身が勇気を持って“幸せになる勇気”を持つこと。自分の選んだ生き方に言い訳をしないことが、幸せになるために必要なようです。

傷つかないために、自分を嫌いになる

哲人
赤面症の彼女が男性から振られることを怖れていたように、あなたは他者から否定されることを怖れている。誰かから小馬鹿にされ、拒絶され、心に深い傷を負うことを怖れている。そんな自体に巻き込まれるくらいなら、最初から誰とも関わりを持たないほうがましだと思っている。つまり、あなたの「目的」は、「他社との関係の中で傷つかないこと」なのです。

青年
…。

哲人
では、どうやってその目的をかなえるのか?答えは簡単です。自分の短所を見つけ、自分のことを嫌いになり、対人関係に踏み出さない人間になってしまえばいい。そうやって自分の殻に閉じこもれば、誰とも関わらずにすむし、仮に他者から拒絶されたときの理由づけにもなるでしょう。わたしにはこういう短所があるから拒絶されるのだ、これさえなければわたしも愛されるのだ、と。

自分自身が考える「最悪な状況」にならないために、予防的措置をとることってありませんか?

「人からバカにされないためには、そもそも人との関わりを持たなければいい」

といったように。

ぼく自身にはあります。
引きこもっているときには特にそうでした。

「人に会ったら、きっと何か言われる」
「自分のことをしゃべらなくちゃいけなくなる」

そう思い込んで、その状況にならないために人間関係を持つことを極力避けていました。「自分はまともに仕事もしていない人間だから…」と自分の欠点を理由にしていました。

自分自身の欠点のみならず、いろんな外的な環境も言い訳にすることで、振りかかるであろう「傷つく」状況をそもそも作らないようにしていたんですね。(降りかかるかどうかなんて本当はわからないのに)

そういう意味では、「欠点がなくなる」のは困るんです。
だって、引きこもる(人と合わなくてもよくなる)理由がなくなるのですから。

つまり、「引きこもる」こと“選択”するために、ぼく自身の欠点や周囲の悪い環境(と解釈すること)は必要不可欠だったのです。

この時のぼくには、“本当の自分自身と向き合う(=自己受容する)勇気”が圧倒的に足りていませんでした。

わたしは、“わたし”の人生を生きる

青年
先生、あなたはやはりニヒリズムの毒に冒されている!究極的には「わたし」のことを考えて生きている?それでもいい、ですって?なんと卑劣な考え方だ!

哲人
ニヒリズムではありません。むしろ逆です。他者からの承認を求め、他者からの評価ばかりを気にしていると、最終的には他者の人生を生きることになります。

青年
どういう意味です?

哲人
承認されることを願うあまり、他者が抱いた「こんな人であってほしい」という期待をなぞって生きていくことになる。つまり、ほんとうの自分を捨てて、他者の人生を生きることになる。
そして、覚えておいてください。もしもあなたが「他者の期待を満たすために生きているのではない」のだとしたら、他者もまた「あなたの期待を満たすために生きているのではない」のです。相手が自分の思い通りに動いてくれなくても、怒ってはいけません。それが当たり前なのです。

自分は、誰の人生を生きているのか?

「人から認められたい」
「人から承認されたい」
「人から褒められたい」…

そんなことを願うあまり、他者が描く「理想の自分」を生きていないでしょうか?

先日、講演会でお話を伺った「高垣忠一郎」先生(臨床心理学の元教授であり、現役のカウンセラーとして全国で活動されています)も、「“ほめる”とは評価である。そうやって評価し続けて、親や先生の思い描く理想のいい子になったとして、その子は“本来の自分らしさ”を手に入れることができますか?」というようなことを言われていました。

ぼくらは、他者からの評価を過剰に気にしすぎているかもしれません。
“いい子”になりすぎているかもしれません。

そして、同様に他者にも“いい子であれ”と求め、それに従わないときに怒ってはいないでしょうか?

この辺り、自分自身の生き方・子育て・仕事のあり方について、深く考えさせられます。

「自由」とは「人から嫌われることを怖れないこと」

哲人
きっとあなたは、自由とは「組織からの解放」だと思っていたのでしょう。家庭や学校、会社、また国家などから飛び出すことが、自由なのだと。しかし、例え組織を飛び出したところでほんとうの自由は得られません。他者の評価を気にかけず、他者から嫌われることを怖れず、承認されないかもしれないというコストを支払わないかぎり、自分の生き方を貫くことはできない。つまり、自由になれないのです。

青年
…先生は、わたしに「他者から嫌われろ」と?

哲人
嫌われることを怖れるな、といっているのです。

「自由」とは「人から嫌われることを怖れないこと」です。
それは「わがまま」ということではなく、自己実現のために他者を信頼し、他者に貢献することです。

そこで、他者からどのような評価をもらったとしても“受け入れる”ということです。

自分は、自分自身の心と行動しか選ぶことができません。
私は、ただ私にできる最善を尽くすのみですが、他者からの評価はそれぞれ違います。だからこそ、その評価に一喜一憂しすぎて私自身を見失わないということなのだとぼくは捉えました。

自己受容とは「60点の自分」をそのまま受け入れること

青年
自己肯定ではない、自己受容?

哲人
ええ、この両者には明確な違いがあります。自己肯定とは、できもしないのに「わたしはできる」「わたしは強い」と、自らに暗示をかけることです。これは優越コンプレックスにも結びつく発想であり、自らに嘘をつく生き方であるともいえます。
一方の自己受容とは、仮にできないのだとしたら、その「できない自分」をありのままに受け入れ、できるようになるべく、前に進んでいくことです。自らに嘘をつくものではありません。
もっとわかりやすくいえば、60点の自分に「今回はたまたま運が悪かっただけで、ほんとうの自分は100点なんだ」と言い聞かせるのが自己肯定です。それに対し、60点の自分をそのまま60点として受け入れた上で「100点に近づくにはどうしたらいいか」を考えるのが自己受容になります。

例え100点じゃなくたって、いいんです。
強がる必要もないんです。

60点だったら、60点の自分をそのまま受け入れてあげる。
それが「自己受容」です。

世界的に大ヒットした「アナと雪の女王」の主題歌「Let it go」にもこんなフレーズがあります。


ありのままの 姿見せるのよ
ありのままの 自分になるの
何も怖くない 風よ吹け
少しも寒くないわ

「Let It Go~ありのままで~」より一節を引用
作詞:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez/日本語詞:高橋知伽江 
作曲:Kristen Anderson-Lopez/Robert Lopez
唄 :松たか子

できない自分、人と違う自分、そんな“ありのままの自分”を受け入れること。
他者からの評価を怖れないということ。

作中のエルザというキャラクターは、まさに「自己受容」の状態になったのではないでしょうか。(作中では、歌の後もまだまだ気にしてましたが(汗))

できもしないことで強がるよりも、自分にしかないものをどう活かしていくか。
凹んでいるところだって、捉えようによっては長所になります。

例えば、コップが完全な球体だったら少なくともコップとしては使えません。
凹みがあるからこそ、水を溜められますし、コップとして役立ちます。

ぼく自身も、引きこもりの経験をそのまま受け入れたときに、生き方が大きく変わりました。

「引きこもっていたからこそ、今苦しんでいる人の気持ちに少しでも寄り添えるはず」
「引きこもっていたからこそ、遅れを取り戻せるような仕組みを身につけてみよう」

だから今、コミュニケーションやパソコンの講師という仕事ができています。

ありのままの自分を受け入れるということ。
そこが全てのスタート地点になるのだと思います。

まとめ

アドラー心理学の入門書として、一世を風靡した「嫌われる勇気」。

最初タイトルを見たときに「ずいぶん煽るなあ〜!」と思いましたが、読んでみて納得。まさに「嫌われる勇気」な一冊でした。

読み物としても、哲人と青年の対話形式で進むのでストーリーに入り込みやすく、特に青年のちょっとひねくれたツッコミが、ぼく自身にとっても知りたいポイントでもあったので、かなり感情移入しながら読んでしまいました。

ちなみに、本書を読むときのオススメですが、自問自答をしながら読み進めると、まるでひとつのワークショップに参加しているように学びを深めることができます。

今までの自分自身の考え方、在り方、そして自分自身の受け入れ方を振り返り、そしてこれからどうしていきたいのかを考えて読むと、読み終わったときの世界が本当に違って見えてきます。

今回のレビューで、ぼく自身の話をたくさん書いているのもそのせいです(汗)

  • どこか人との関係に息苦しさを感じている方
  • 強がるのに疲れている方
  • 劣等感に悩まれている方
  • 色々と思い通りにいかないことにイライラを感じている方…

には、ぜひ読んでいただきたい一冊です。
正直、本書には厳しさもありますが、それ以上に自分自身を受け入れるための言葉がたくさんありますので、ぜひご一読を。

目次

第1夜 トラウマを否定せよ

第2夜 対人関係がすべてである

第3夜 他者の課題を切り捨てる

第4夜 あなたの居場所はどこにあるか

第5夜 幸福に生きる条件とは

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